翌日は、あいにくの天気で吹雪いていました。
山の上の方のリフトは止まったまんま。
しばらく滑って飽きたら、隣のスキー場にも行こうね、って話していたけどそれどころじゃない。
仕方がないので麓の一番簡単なコースで滑ります。
滑り方はなんとなく体が覚えていたので一応滑ることはできるんですが、足にかかる負担がすごくて、二人ともひいひい言いながら滑りました。
ホテルのレストランで簡単に食事を済ませ、午後は違うコースに向かいます。
初・中級者向けと案内板に書かれていたのにリフトを降りてみると
「あれ、下が見えない・・(恐)」
結構な下り坂です。
プロ並みのスキーヤーやボーダー達を見送り、後ろに誰もいなくなった段階で滑り始めます。
もう下りるしかないので先へ、先へ進みます。
振り返ると、夫がついてきていない。
でももう止まれない!
やっとこさ麓まで下りてきて、夫の姿を探すと転んでいました。
下りてくると膝を痛めたというので早めに切り上げ、ホテルへ戻ります。
夫は、本当はボードの方が好きなようですが、わたしに合わせてスキーを選んでくれました。なんだか悪いことしたなー。
夜は昨日と同じバイキング料理を楽しみ、また浴場へ。
お風呂のあと、夫は相当足が痛かったのか、お金払ってでもいいからマッサージしてもらいたいと言いだし、二人してホテルにあるマッサージ店に予約に行きました。
お店に行くと
「施術中のためノックしてからお入りください」などと看板に書かれている。
案内のとおりノックすると年配の男性が出てきて
「何時からですか?」と聞いてきた。
「何時でもいいんですか?」と返すと
「20時以降なら予約できますけど」という。
「じゃあ20時からお願いします」と答えると
「わかりました。でも一人ずつになりますよ、いいですか」
「はい、結構です。」
とやり取りし、希望のコースを伝えて部屋に戻ります。
予約したのは足のマッサージ30分のコース。
20時になったので先に夫に行かせてあげ、30分経つ頃に再訪すると、先ほどとは違う男性スタッフが出てきました。
名前を聞かれ「○○です」というと
「予約がありません」
え?
「さっき二人で予約しに来たんですけど」
「すみません、一人しか予約取れてなかったみたいですね」
「・・・。」
お店の対応はすみませんというだけで、そのあと時間調整してくれることもなく、予約を取った男性にも確認しましたが、ただただ「すみません」というだけ。
仕方がないので「もう結構です」と言って店を後にした。
予定より早く帰ってきた不機嫌なわたしにすぐに気づいた夫は、わけを話すと「代わりにマッサージしてあげるよ」と、ついさっき自分が受けてきたマッサージを真似てわたしにもしてくれます。
またかわいそうなことをさせている気がしたけど、怒りがおさまらないのでそのまま労わってもらいました。
最終日、昨日とは打って変わって晴天です。
山の上まで澄みわたっていて絶好のスキー日和。
ゲレンデにやってくるスキーヤーたちを恨めしく思いつつ、わたしたちは帰りの準備に取り掛かります。
ゲレンデでは一度も転ばなかったのに、雪かきの最中に転んでしまい、もう笑うしかなかった__| ̄|○
自宅までの道中はほとんど眠っていました。
帰りがけに思ったことは、
望んでいたような新婚旅行じゃなかったし、天候にも恵まれず、仕方がないと思うこともいろいろとあったけど、夫のやさしい姿をたくさん見られてよかった。
今回の旅行はそれだけで満足です。
大好きな思い出の場所に訪れても、子供の頃と同じ感動は得られないと気づき、少しだけ切なく感じました。
大人になったいま、同じスケールの感動を得るためにはきっと未知の体験をする必要があるんだろうな。
がんばってお金を貯めてまた旅行に行こう。
また思い出たくさん作ろう!
おわり